top of page

日本の有給取得率はなぜ低いのか?

大手旅行ブランド「Expedia」による2021年の世界16地域における有給取得率の比較に置いて、日本は6年ぶりに有給取得の改善が見られた。

ここ数年の新型コロナウイルスの影響により、以前よりも有給が取得しやすくなったという声が挙げられていた。

コロナは甚大な被害を及ぼす契機になったが、思わぬところで都合よく利用できている部分があったようだ。

しかし、これはある意味深刻な事態とも言える。

コロナを契機として、有給取得率が上昇したのであれば、仮にコロナが流行していなかった場合、本当に有給取得率は改善されたのだろうか。ここでは、日本の有給取得率が低い原因について2点触れていきたい。


1点目:日本特有の美徳

「一生懸命頑張るのは当たり前」「我慢することは美しい」など、自己犠牲を伴ってまで仕事するのがデフォルトになっているからだ。

英語圏では「karoshi(過労死)」という単語が定着するほど、日本の過労は凄まじいものになっている。

某回転寿司では、焼身自殺者が出るなど、仕事環境が整っていないことも問題と言える。


2点目:同調圧力

「休みを取ろうとすれば、嫌な目で見られてしまう。」周囲の視線や圧力に耐えきれないこと自体が悪いわけではない。

しかし、自らの心身を犠牲にしてまでも働き続けるのは美しいことでは無い。

他人との衝突を避けるのが当たり前になっている日本においては、特に周囲の視線・圧力に耐える(気にしない)精神力が著しく欠如していると言える。


さて、上記2点が日本の有給取得率にどう関係しているのか。

「周りが頑張っているから、迷惑はかけられない。」

「有給を取っている間、誰かが自分の分まで仕事をやらなくてはならない。」

「周囲は有給を取っていないから、自分だけ休むわけにはいかない。」このような考えになることは誰しもしばしあるだろう。

周囲が頑張れば頑張るほど、自分たちの休息時間を削り、結果的に自分の首を自分で絞めることになる。

一般的な枠組みから外れたく無いという思いから、例え自分の思考と違いがあったとしても、周囲の行動に合わせてしまうのが日本の伝統でもあり、悪い部分でもある。


この問題を解決できるのは、会社の方針を決める人間であり、雇われる側の人間では無い。

上の人間が行動を起こさなければ、雇われる側の人間は、一生歯車として働き続けなければならない。

社員こそが会社の命。

このことを肝に銘じながら、企業は運営を続けていくべきと言える。









閲覧数:23回

Comments


bottom of page